2011年06月05日

スイスの脱原発の動きに学ぶ

世界では、脱原発・反原発の流れがどんどん加速しています。
ドイツ・スイスに続いて、今度は私の大好きな国「イタリア」

イタリア国内の原子力発電再開の是非を問う国民投票を12・13日に実施されるようですね。
もちろん、投票では再開反対が賛成を上回るとみられております。
詳しくは、東京新聞 6月2日付
伊原発 国民投票へ 最高裁判断 政権の思惑外れる

世界から原子力が少なくなる事は、嬉しいです。
それがフクシマの原発事故が起因するとしたら、
自分が今こんな状況下で生きている事も決して無駄ではないと思えてきます。
そして何より、行動が早くてうらやましい。


さて今日は、スイスがどのような道筋で脱原発声明を発表するまでに至ったのか、
大変勉強になる記事を見つけたので、ご紹介です。

スイスの電力の内訳は、水力56%、原子力40%、自然エネルギー4%です。
日本は、天然ガス29%、原子力29%(※)、石炭25%、石油8%、水力8%、新エネルギー1%。
※福島原発により停まったままの原子力があるので、今は原子力20%ほど。
(2011年6月2日NHK放送:「間違いだらけのエネルギー選び」より)

日本より原子力発電に依存しているスイス政府が、
福島原発事故から2ヶ月半あまりで、脱原発の方向へ示唆した事実は大変興味深いです。



世論が反原発の雰囲気の中、
原発の新設や、新設付近住民が賛成することが難しい今の「現実」を踏まえ、
「論理的」に次のような提言をされました。

(スイスの脱原発声明速報 (2011.05.30)より一部抜粋)

ビュステンハーゲン氏の試算によると、原発の電力料金が今後増加する一方なのに対し、
自然エネルギーによる電力料金は、量産化や高性能化が進み、減少の一途をたどり、
2030年頃には、現状のままでも、原発電力と自然エネルギー電力料金は逆転する見込み。

さらに、福島原発事故を受けて原発の一層の安全化をはかるための費用が、
原発で供給される電力に加算されることになると、
原発電力と自然エネルギー電力料金の逆転は、2030年よりも早くに起こるであろうと言います。

今、新エネルギーに転向し、産学公が協力して、十分な投資と社会システムの改革を進めていけば、
最初の数年は混乱や負担が大きくても、この産業分野のトップランナーとしての実績をつくり、
国力を強め、長期的な雇用の安定化を達成し、世界のエネルギー政策にも貢献することができる。

しかし今移行をせず、原子力にしがみついていれば、国民生活に大きな危険を伴うだけでなく、
将来原子力の費用はいっそう膨らみ、経済的な負担になり、
さらに新エネルギー分野というあたらしい産業への後期参入は難しいであろう。

このような希望的観測ともいえる楽観的な未来観で、
ポスト原発の社会をスイス国民に提示してみせたのでした。

詳しくはスイスの脱原発声明速報をお読み下さいませ。


原発推進派だったエネルギー相が、感情論やしがらみ(既得権益)ではなく、
いわゆる理詰めで「現実的かつ論理的」な冷静な判断で脱原発に踏み切る道筋、
私は好感が持てます。



2011年6月2日の日本、
NHK放送:「間違いだらけのエネルギー選び
こちらの放送でも、飯田哲也氏が同じような事を発言されていました。

冷静に日本のエネルギーコストについて考えてみると、

太陽光49円、(今は30円、今後はもっと下がる傾向)
風力10~14円、(普及が進めば今後は下がる傾向)
地熱8~22円、
水力8~13円、
火力7~8円、(今後はどんどん上がる傾向)
原子力5~6円 (実際は15~16円。原発事故補償により今後は激増)

経済産業省資源エネルギー庁「エネルギー白書2010」によりこのように発表されていますが、
これは10年前のデータで、太陽光は現在30円。
普及が進み、今後毎年10%ぐらいはどんどん安くなるだろうと予想されます。

↑スイスのビュステンハーゲン氏の試算と同じ考えですね。

逆に火力は原油、石炭の値段が上がっているのでこれからどんどん上がっていく予想。

原子力の5~6円というのは根拠が無く、
きちんと計算したら15~16円と言われています。
原発事故により、これから安全基準を高め、それに対応する費用、
何兆円とも言われる事故の補償費用、
それらを盛り込んだ原子力による電力はこれから高くならざるを得ないですね。

↑事実、事故を起こしていない上記のスイスの試算でも、
2030年頃には、原発電力と自然エネルギー電力料金は逆転する見込みとされたのですから、
事故を起こした日本の原子力による電力料金は、それはそれは相当高いものとなり、
我々国民の負担が増大するのは確かです。
コストが高い原子力を動かし続けることは、将来経済の負担になることは、明白です。

去年、自然エネルギーに世界で投資されたのは22兆円。
世界全体で見るとグリーンエコノミーのほうが、
原子力と3つの化石燃料、石炭、石油、天然ガスにもう勝ち始めています。
世界的には第4の革命だというほどの認識で、世界全体で爆発的に成長してきています。
(第一次革命「農業革命」第二次革命「産業革命」第三次革命「IT革命」)

(2011年6月2日NHK放送:「間違いだらけのエネルギー選び」より)
再放送は、6月7日(火)午前1:30~<総合>(月曜深夜)です。
見逃してしまった方は、ぜひ。



世界が冷静に現実を受け入れ、論理的に考え、脱原発の道に歩もうとしている最中、
日本では、内閣不信任案などの政治家達の茶番劇。
その後、首相退陣による代表選へ向けて水面下で駆け引きが始まっています。

あまりにも次元が低すぎて、世界から見てどんなに滑稽に映るのか、
日本人として恥ずかしいです。


自然エネルギーの流れが、世界でどのように広がっているかということ、
世界から日本がどのように映っているのか、
これからの日本がどの道に進めばよいのか、

純粋な目で、フィルターを通さないメディアの情報で、
学ぶ機会ができたらよいなと思います。

いっそのこと、放射線を沢山浴びてしまった福島の高校生以上の学生には、
一時避難ともなる海外への留学を斡旋するプログラムなんてあったら素敵です。

自然エネルギー先進国のデンマーク・アイスランドをはじめ、
今回の原発事故で脱原発の動きとなったドイツ・スイス、そしてイタリアなど。

未来の日本を担う子供達に、県や国のお金を投資をしたらいかがでしょうか?
投資額に見合う、それ以上の利益(日本の明るい未来)を得られるはずです。

投資学の世界でも、一番の投資は「自己投資」と習いました(笑)



最後に昨夜の東京新聞web(6月4日23時04分)を読みます。

政府が新たに設けた国家戦略室がまとめた「革新的エネルギー・環境戦略」素案。

6つの「重要戦略」の一つとして原子力を挙げ、
「世界最高水準の原子力安全を目指す」など、
原発推進路線を堅持する姿勢を鮮明にしたのが特徴。


世界最高水準の原子力って・・・?
福島原発を安全に収束できずにいる状態の中、いまだに原発にしがみつく日本。
世界に広がる第4次革命から取り残されてしまいます。


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Posted by kitten at 14:08 │Comments(0)自然エネルギー
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