2007年11月15日

六ヶ所村ラプソディーの感想

先週の日曜日、
都路公民館にて、以前ご紹介した「六ヶ所村ラプソディー」というドキュメンタリー映画を見てきました。

感想は・・・・
抱えている問題の大きさに改めて気づかせてくれる映画でした。

映画の中で、完全無農薬のお米を丁寧に作る方の姿が印象に残っています。
今までお米を買ってくれていたお客様に、再処理工場が稼動したら買わないと言われ、
近くの農家の人には、再処理工場の事を口外しないでくれと言われている現実。

無農薬で安全な食べ物を作ってきたからこその、お客様への説明なのに、
それにより、買ってもらえなくなるジレンマが凄く伝わってきて、苦しかったです。
お米に「がんばって、がんばって」と声をかけて大切に大切に育てている様子に心打たれました。

その無農薬米を作っている人が、
「六ヶ所村では、中立というのは、なにも行動を起さないというのは、賛成になる。
再処理工場に関しては、賛成か反対しかない」と言っていました。

あまりに複雑難解な問題で、
文章にするのが、言葉で伝えることが、とても難しいと感じています。

しかしながら、私も何もしなければ、賛成になってしまう。
そう考えた時、やはりこの記事を書こうと思いました。

イギリスのセラフィールド再処理工場では、事故を起こし、再処理工場はただのごみとなります。
近くのアイリッシュ海は、死海となり、
放出されたプルトニウムが海底から不気味な光を放っているそうです。

莫大な費用をかけて作った再処理工場。
一度の事故で抱える莫大な負債により、
動かすことができなくなるなんて初めて知りました。



こうして、電気をつけて、パソコンの電源を入れてブログを書いている自分。
毎日不自由なく電気のある生活を送っている自分。
需要があるから供給があることも凄く理解できました。

私達が大量消費するための電気を、全国の原子力発電所で作った後の使用済み核燃料が、
今、青森県六ヶ所村に運ばれています。

六ヶ所村の再処理工場では、その使用済み核燃料をリサイクルする目的で稼動を始めると、
より危険度の高い「高レベル放射性廃棄物プルトニウム」ができます。
すると今度は、その高レベル放射性廃棄物を埋める場所を探します・・・・

※プルトニウムは、100万分の1グラムが人間の致死量。
スプーン1杯で2000万人が亡くなるそうです。

そして、日本のどこかの市町村が、高額なお金と引き換えに、
「高レベル放射性廃棄物プルトニウム」を受け入れることになるのです。

「使用済み核燃料」や、「高レベル放射性廃棄物プルトニウム」が、
日本中の高速道路を行ったり来たりするのは、そう遠くない未来なのです・・・・



東京大学工学系大学院原子力専攻の教授は、映画の中で、

「科学技術に原子力に、絶対安全、安心を求めることは絶対無理」

と断言しています。

六ヶ所村ラプソディーだけではなく、日本原燃のHPなどを見て、
賛成でも反対でも中立でもいいと思います。

何もしない、無関心であることが一番イケナイような気がしました。

多くの人に見てもらいたい、
そしてこれからのことを考えてもらいたいなと強く思わせる、
そんなドキュメンタリー映画でした。



日本原燃のHP

原子力資料情報室

六ヶ所村ラプソディー

坂本龍一さんが立ち上げた STOP-ROKKASHO

六ヶ所村の場所はこちら

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Posted by kitten at 11:33 │Comments(8)ロハス生活(Lohas Life)
この記事へのコメント
ブログUPしてくれてありがとう。
私はしり込みしてしてまって、映画を見た感想を文章にできなかったけれど、
私も他の人に聞かれないように、いとおしそうにお米に「頑張って」と声を掛けながら作っているあのお母さんの姿が一番印象に残っています。
トマトを無農薬で作っている方も・・・
自分たちが丹精こめて作ったものが、放射能の影響で危ない食べ物になりうるなんて悲しいことです。

何も知らないでいた私ですが、本当にこの事実を映画を通して知ることができて良かったと思っています。
もっと多くの方にこのことを知ってもらいたいですね。
Posted by やぶ at 2007年11月15日 12:11
やぶさま

こんにちは。こちらこそ、コメントの書き込みをありがとうございます。
私も、文章にするのに大変時間がかかりました。
一度は、あきらめようかと思ったぐらいです。

本格稼動まで、あと数ヵ月。
丹精込めて、安全・安心できるように作った美味しい農作物は、
今年で最後の収穫を迎える・・・本当に切なすぎます。

それでも、現実を見つめて、しっかりと生きている六ヶ所村の人々が、
いまでも脳裏に焼きついています。

私も、こちらの上映会に参加できて、本当に本当に良かったです。
いつも、グッドタイミングな情報をありがとうございます☆
Posted by kitten at 2007年11月15日 13:13
上映会にお越しくださいまして本当にありがとうございました。私も今回また見直して新たに感じることも多く、もっともっと多くの人に観てもらいたいと思いました。人に何かを伝えることは本当に難しいですが、少しずつでも広がって大きなうねりになるといいですね。今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by kerokero at 2007年11月15日 13:31
おはようございます、kittenさん。
今日はとっても寒いです。

すごく難しい問題だと思います。
確かにどうしていいかわからない問題です。
でもだからと言って放っておけないし・・・。
「科学技術に原子力に、絶対安全、安心を求めることは絶対無理」って言葉にはとっても納得です。
何かしたいと思っても、どうしていいかわかりません。
映画は見てはいませんが、kittenさんの文章を読んで少し何かしたいと思いました。
まずはリンクさせてください。
Posted by kuwa at 2007年11月16日 08:42
kerokeroさま

おはようございます。
先日は、上映会を開催して頂きましてありがとうございました。
ずいぶん前から、六ヶ所村のことは気にはなっていたものの、
どうしたらよいのだろうかと思っていた時に、こちらの映画を知りました。
今回、kerokeroさまが福島県での上映会を企画して下さり、
本当に見る機会に恵まれて感謝しております。
少しでも多くの人に、知ってもらいたいと思います。
こちらこそどうぞよろしくお願い致します。m(_ _)m



kuwaさま

おはようございます。書きこみありがとうございます。
リンクもして頂きまして、ありがとうございます。

原子力でつくられたエネルギーの恩恵を受けているのは、
自分だというこの現実に、
私にも、本当にどうしていいのかわからないのが本音です。
安全で美味しい食べ物を食べて、幸せに暮せる将来のためを考えて、
行動していけたらと思います。
Posted by kitten at 2007年11月17日 11:46
こんばんわ。
六ヶ所村の人々は稼動後もそのまま住み続けるのですか?
村の人々の気持ちを考えると悲しいですね。
安全ではないこの計画が今も進んでいる事、もし最悪の事態が起こった時の事を考えてとても怖くなりました。
私も無関心が一番いけないと思います。
もっと多くの人に知ってもらい、考えてほしいですね。
Posted by mini at 2007年11月20日 00:52
こんばんわ。
六ヶ所村の人々は稼動後もそのまま住み続けるのですか?
村の人々の気持ちを考えると悲しいですね。
安全ではないこの計画が今も進んでいる事、もし最悪の事態が起こった時の事を考えてとても怖くなりました。
私も無関心が一番いけないと思います。
もっと多くの人に知ってもらい、考えてほしいですね。
Posted by mini at 2007年11月20日 00:53
miniさま

おはようございます。書き込みありがとうございます。
本格稼動まではまだ動いていませんが、既に少しずつ稼動は始めているようです。
その処理場で働く人々も、もちろんいらっしゃいますので、
六ヶ所村の方々は、様々な立場(賛成・反対)から処理場とともにこれからも生きていく覚悟があること、
それが強く伝わってくるドキュメンタリー映画でした。

本格稼動が始まれば、日本のどこかでまた六ヶ所村で起きたことが、
再現されていくのでは?と思うと、とても切なくなります。

今までの無関心な自分に反省しました。
本当に、もっと多くの人に知ってもらいたいと切に願います。
Posted by kitten at 2007年11月20日 11:18
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