2013年03月30日

生かされている

こんにちは。
もう間もなく、新年度ですね。
桜の開花はまだ先ですが、晴れた日の陽射しは、
春を感じさせてくれるほどの季節になりました。

今日は、自分の事。
2006年から、未熟者ながらヨーガのインストラクターをちょこっとずつお引き受けして、
自身も京都へ行ったり、東京や那須のお教室に通ったりと勉強をしながら続けて参りました。

昨年1月、約1年間に及ぶ教師認定試験(実技と論文試験)を受ける機会を得て、
今年の2月、その試験に合格し、晴れてヨーガ認定講師の資格を頂きました。

今まで支えて下さった皆様、本当にありがとうございました。


そこで、私とヨーガとの出会いを少し。

今までの短い人生において、岐路・転機と感じることが二つあります。

2003年松戸駅(千葉県)にて、私は貧血を起こして意識を失い、
駅ホームから線路に頭から転落しました。
その時、その場にいらした見ず知らずの方々に助けられた経験があります。

救急病院の先生から、
「あの時間帯に線路から落ちて五体満足で助けられたのは珍しいよ。
前に線路に落ちた人は、片足切断だったなぁ・・・」と言われました。
今でも思い出すたびに身震いする出来事です。

その頃の生活は、今考えれば自身の身体を省みない生活でした。
大学を卒業し、大手建築メーカーのインテリアコーディネーターとして働きながら、
毎日深夜に帰宅し、資格取得(一級建築士)のための勉強。
休みの日には、そのための専門学校に朝から晩まで通っていました。

身体がSOSを出したのかもしれません。

身体の不調の原因を取り除くため、人生初めての手術を経験する中で、
自分が「生きる」という考え方から、
自分は「生かされている」という考え方を持つようになったように思います。

身体が健康でないと、仕事さえもできない。
身体が健康であれば、なんでも出来る。
今、自分に一番大切なものを優先しよう。

生活を改善し、幼い頃より親しみのあったヨーガを取り入れるべく、
母(ヨーガ認定講師)を師に仰ぎ、食事にも、気遣うようになりました。
玄米自然食を本格的に始めたのもこのころです。

その後、自然豊かなここ郡山という土地へ嫁ぎ、
美味しい空気と四季を感じる食べ物達に囲まれ、
ヨーガと自然と調和したロハスな生活を目標にしていました。

この間、自然医学の勉強も始め、自身でアトピー(ステロイド離脱)を
ヨーガと共に克服していきました。

そんな中、東日本大震災が起こりました。

私にとって二度目の転機です。

地震直後に暗雲が空を覆い、昼間とは思えない暗さの中、
季節はずれの猛吹雪が舞っていたあの異様な恐ろしい光景、
まるで地球が怒っているかのような身体の奥に響く不気味な地鳴りは忘れることができません。

震災直後、ヨーガを取り入れた生活は、何もない生活を本当に助けてくれました。
断食をしていると思えば、空腹は辛くはありませんでしたし、
普段から粗食のため、備蓄の玄米と味噌と梅干と漬物で、数週間の生活は可能でした。

品薄のスーパーで冷凍食品やレトルト食品を買う必要性を感じず、
買い物に出掛けることはしませんでした。

本当に必要としている方々へ、数少ない食糧が届きますようにと願い、
自宅でただただヨーガと瞑想で時間を過ごしました。

やがて水道が復旧し、道路も復旧し、元の生活が戻ってきました。
今は、この普通の生活が有り難く、感謝の毎日です。

今後、地震大国の日本に、特に人口密集地での震災では、食糧需給の問題が懸念されます。
そんな時、食べ物がないと思うと人間は数日で危機的な状況になりますが、
断食をしていると思えば生きることが出来ます。

ヨーガを日本に普及させた功労者のお1人であり、
私が属している日本ヨーガ禅道友会の会長である故佐保田鶴治先生の
「人間という機械は、地上最高の精密機械」 (『ヨーガ入門』ベースボールマガジン社から引用)
とのお言葉が思い出され、
ヨーガは、震災時にも、我々を守ってくれる偉大な力を発揮する事を、身を持って体験しました。

その後、原発事故の放射能問題はまだ続き、
郡山にこのまま住み続けていて本当に大丈夫なのか、と自問自答している毎日ですが、

ヨーガの根底にある哲学・理論・宗教観に触れる度に、
不安とストレスで迷う心が、穏やかな心に戻ってきます。
(注:郡山が、安全であるというわけではありません。)

5000年という長き時を経て、大成したヨーガの根本経典『ヨーガ・スートラ』を
スワミ・サッチダーナンダ師がわかりやすく解説した『インテグラル・ヨーガ』にも、
「ヨーガとは、心の科学である」とはっきりと書かれています。

「人間とは何か?」「心とは何か?」
心のあり方など探究・探究していくことは、本当に面白いと感じています。

そして、心を探究していく作業は、
全てを受け入れて、どんなに困難な状況でも、
心を穏やかに幸せに生き抜く智慧を授けて下さるように感じています。

私は、このヨーガによって、助けられている毎日です。
2度も生かされた(助けられた)この命を、そんなヨーガの普及のお手伝いが出来たらと思い、
無謀ながら、教師試験に挑戦しました。

沢山の先生方にご指導頂き、試験を受けるために協力してくれた家族・友達、
全てに感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

まだまだ、偉大なヨーガの道に一歩踏み入れたぐらいの知識でしかありませんが、
ますます自己を見つめ、もっともっとヨーガの勉強をして、精進して参ります。

このブログも、もう少しヨーガの哲学的な部分も書いていけたらと思っています。  


Posted by kitten at 16:01Comments(4)プロフィール