2009年04月01日

働き者の【腸】

ずいぶん前に取り上げた人間の「適応食」に関して、
今日は【腸】働きと構造の観点からのお話です。

まず、腸の主な働きを挙げてみると・・・
・体に必要な栄養素を取り込む
・有害物質を遮断するバリア機能
・腸に運ばれた食物成分を認識し、
  膵臓・肝臓・胆のうなどに消化液を分泌させる
・20種類以上のホルモンを分泌して、
  膵臓・肝臓の働きを高め、消化・吸収を促進させる
・神経細胞が多く、神経を興奮させたり抑えたりするアドレナリンや
  ノルアドレナリンを分泌させる
・食品の成分や化学物質を感知するセンサーがあり、
  その情報を脳へ伝える

代表的な働きを羅列しただけでも、こんなにたくさんあり、
腸は脳をも支配する働きをしています。

とっても優秀な人間の腸。

数多くの働きを持つが故に、
腸の状態が悪くなると、体全体へ影響してしまいます。

腸の働きが悪くなると、
有害物質が排出できずに体内に溜まり、
腸からの伝達により働く膵臓・肝臓の機能も弱まり、
最終的に体力が低下・免疫力も弱まってしまい、
様々な病気の元になります。
悪玉菌といわれる腸内細菌が増えている状態です。

腸内には、上に述べた悪玉菌と、
体を健康な状態へと維持をしてくれる善玉菌が存在します。

これら腸内の細菌達は、私たちが食べた食べ物を元に増殖を繰り返します。
したがって、毎日の食生活で、腸内細菌達を育てているわけです。

悪玉菌の大好物は、肉類・脂質。ストレス。
善玉菌の大好物は、ご飯やお芋などの炭水化物・食物繊維と言われています。


次に、腸の構造から見てみますと、
肉食動物は食物繊維を摂取しませんので、
腸の形は煙突のようにストンとしています。

私たち人間の腸は複雑に曲がりくねりながら、
内側の壁には、絨毛や微絨毛があり10~12mもあります。
この腸壁は、体の表面細胞と同じ上皮細胞で、
毎日入れ替わります。
よって、毎日掃除をしないと垢が溜まり悪玉菌が増える原因となります。

食物繊維は、腸内に溜まったこの垢を掃除し、
腸内細菌の死骸や有害物質を一緒に包み込んで、
便として排出してくれます。
まさしく腸のお掃除屋さんです。


毎日、休むことなくこつこつと働く優秀な腸。
その腸内をきれいに保つために、
穀物と食物繊維のある食べ物を、
偏らずにバランスよく日々の食事で摂取していきたいと思います。

穀類(特に玄米は善玉菌を増やす最良食品)を全体の食事の5割。
野菜・海草・キノコ類をそれぞれ1割~2割程度。


アメリカやイギリスでも、
人間にとって理想的な食事は、日本の食事と言われています。

簡単に和食を取り入れられる環境に感謝して、
これからも、心と体の健康維持に努めていきたいと思いますface02  
タグ :適応食


Posted by kitten at 23:14Comments(0)健康自然食

2006年08月10日

米国牛輸入再開

ニュースで、アメリカ産牛肉の輸入再開の話をよく聞くこの頃。

なので、お肉の話。

世界の人口は、約62億人。
その中で、飢えに苦しんでいる人々が8億人もいるといいます。

そして今後もずっと増えていくだろうとの予想があります。

しかし、世界の穀類は全人類の2倍以上を養えるほど生産されているのも事実です。

では、なぜ飢え苦しんでいる人を救えないのか?


ある考え方があります。

それは、人間の飽食・美食のために(たった2割の豊かな国のために・・・・もちろん日本も含みます)
大半の穀物が、牛や豚、鶏などの飼料や油、アルコールなどの原料として使われているのです。


肉牛を1キロ太らせるのに、その餌として、とうもろこし8キロが必要になるようです。

1人分の牛肉のために10人分の大豆や穀類が浪費されているようです。

先進国の人間が飽食・美食を続ける限り、環境破壊も貧困もこの地上から、
なくなりません。

日本の人たちが5回に1回、肉食をやめることによって、
飢餓に苦しむ人々が救えるとの統計データもあります。

その1回浮いたお金で、国産の地元産の高級肉を食する方が、
地元のためにも、自分のためにも、世界の為にも?(←おおげさ?)
貢献できるのではないかなと思います。

世界平和・環境保護のためにも、
肉食をちょっとでも減らしてみてもいいのかと思います。

肉食を少し減らす→穀類・大豆製品を食べる
・・・・・・それは、自分の健康にもはねかえってくるものです。

これもまた、地球環境に優しい、ロハス的な生き方なのかもしれません。